アークティック
ポニーキャニオン/アートディンク
ファミリーコンピュータ
レールに沿って動く黄色と青のボールを、分岐を切り替えたりしながら元の場所に戻すパズルゲーム。他とは違った考え方が必要なゲームでおもしろい。
■ゲーム内容
最初、黄色と青のボールが、それぞれ同じ色の四角いスロットにセットされている。
そこでスタートボタンを押すと、黄色と青のボールが同時にスロットから開放されて、レールに沿って動き出す。
一度開放されたボールを再び最初と同じように同じ色のスロットに戻すのが、このゲームの目的になる。
レールには黄色と青の分岐があり、ボタンで切り替えることができる。2通りの方向があり、色ごとにまとめて切り替える。
黄色の分岐を切り替えるのはBボタンを押す。
青の分岐を切り替えるのはAボタンを押す。
スロットに入ったボールは止まったままになるが、スロットの色と違った色のボールが入ってしまったなどのときは、また開放する必要がある。
スタートしたあとは黄色か青のスロットのどちらか1つだけを開放させることができる。ただし、黄色のスロットなら、ステージ上のすべての黄色のスロットが開放される。
黄色のスロットを開放するのは方向キーの左を押す。
青のスロットを開放するのは方向キーの右を押す
1つは黄色のボールが収まっていて、開放させたくなくても、別の黄色いスロットに違う色のボールが収まってるときはそれといっしょにまとめて開放しなければならない。
黄色のスロットにすべて黄色いボールが収まっているときなどは、青のスロットだけを開放させて、黄色のスロットをそのまま残すことができる。
しかし、けっこう間違えやすく、うっかり間違えると、また収めなおさなければならない。
左側のボタンは黄色、右側のボタンは青を操作すると覚えておく。
左側にあるボタンは黄色を扱う。
左で黄色スロットの開放、Bで黄色の分岐を切り替え。
右側にあるボタンは青を扱う。
右で青スロットの開放、Aで青の分岐を切り替え。
ちなみにゲームスタート後でも、スタートボタンを押すと両方のスロットが同時に開放される。同時に開放したいときに使う。
セレクトボタンで、マップ(ステージ)の選択と、スピードの変更ができる。セレクトボタンで戻るが、ゲーム途中でセレクトボタンを押すと、ステージやスピードを変更しなくても最初からやり直しになるので注意。
このゲームにはポーズはないため、途中で休憩したいときは、ボールが意図しないところに行かないように流しておく。また、ある程度スロットに同じ色のボールが収まっているとき、休憩のためにとっさに止めたくてもスタートやセレクトを押してはならない;;
マップは0~28の全29ステージ。セレクトできるので、エンディングはなく、ステージクリア画面がマップごとに変わるわけではないが、ステージをクリアしたときの開放感と達成感はとても大きい。
クリアしたときはクリア画面とともにかかった時間が表示される。この時間はステージをスタートさせたときの時間で、セレクトを押して最初からやり直すとリセットされる。
■ステージのオブジェクト
●スロット
スタートのときはボールが収まっている。ボールを開放した後で、ボールがスロットのところまで行くと、くっついてボールの動きが止まる。スロットにボールが入っているときは、他のボールは跳ね返っていくのも重要。
●白いボール
黄色いボールと青いボールとは別に、白いボールがあるステージも多い。白いボールがスロットに収まっているとクリアできないため、白いボールがスロットに入ったら開放する必要がある。
そのため、邪魔になる場合も多いが、ボールをぶつけて方向を変えないとスロットに入れれないステージでは、重要になる。
●ゲートと坂
矢印がレールを挟むようにされているところがある。このゲートは、矢印と同じ方向にボールが流れているとボールの速度が速くなる。
矢印とボールの流れが逆だと、2通りの動きになる。ボールがゲートを越えるだけの速さがあれば、ボールの速度が遅くなって通過する。しかし、ボールの速度がとても遅い場合は通過できず、跳ね返ってもどっていく。跳ね返ることが重要な場合は遅い速度でゲートに入る必要がある。
レールの色が違う坂があるステージもある。この坂も速度が速いと登りきれるが、遅いと途中で戻っていく。ボールの速度に対する影響の違いはあるが、ゲートと同じような働きをする。
速度が遅いときにゲートと他のオブジェクトに挟まれてそこから脱出できないこともある。この場合他の速いボールをぶつければ脱出できるときもあるが、失敗するとそのボールも脱出できなくなることも多い。こうなると最初からやり直す必要がある。
●バンパー
レールの先端に緑のバンパーがあり、そこでボールが跳ね返って戻っていく。ボールが流れる方向が変わる。
●赤いボール
赤いボールがあるステージもある。赤いボールは最強のボールで、この赤いボールに黄色いボールか青いボールが触れるとすべての黄色いボールと青いボールが赤いボールに変わり、ゲームオーバーになってしまう。TRY AGAINと表示されたらスタートボタンで再挑戦できる(赤いボールに当たるのが確定したときは、赤いボールに当たる前にセレクトを押したほうが早い)。
対策は、赤いボールがあるステージには、必ず赤いボールが行ったり来たりして他の場所に行かないような部屋がある。そこに赤いボールを入れておいて、そこから出ないように注意して分岐を操作しながら他のボールを移動させていく。
ちなみに赤いボールと白いボールがぶつかっても大丈夫。
また、赤いボールもスロットに入れておくことも可能。スロットに入っている赤いボールが黄色いボールや青いボールに当たってもゲームオーバー。
■ボールの特徴
●ボールの流れる方向
ボールは進む方向があり、ある方向に流れているときは入ることができない道も、逆の方向だと入れるといったことが多くある。
ボールの進む方向を変えるには、バンパーに当たる、他のボールに当たるといったことがある。
●ボールの速度
ボールには速度があり、他のボールにぶつかったり、ゲートや坂に入ったりなどで速くなったり遅くなったりする。遅いとゲートや坂を通過できないで戻される。
速いボールと遅いボールがぶつかったら、今まで速かったボールが遅くなり、遅かったボールが速くなる。ただし、ぶつかり方によって速度が変わったりする。
●スタート前
ステージを選択した後、スタートボタンで黄色と青のボールを開放する前にも、白いボールや赤いボールが動いているステージがあり、分岐で操作できる。ただしその間音楽は流れない。また、流れている白いボールの位置に合わせてタイミングを取ってスタートボタンを押すこともできる。
白いボールは緑のバンパーに停止していることもある。この白いボールはスタートボタンを押すと黄色と青のボールと共に開放される。
■スピード
ボールの速度とは別にセレクトボタンで変更できるスピードがある。3段階あり、通常は2になっている。3だとボールが速く、1だと遅くなる。このスピードは、速いとゲートが通過しやすくなるというわけではなく、ゲームスピードの選択=難易度の選択になっている。
スピード2でクリアが難しいステージの場合、スピード1で解く方法を見つけることもできる。スピード2ですべてクリアしたらスピード3に挑戦することができる。
スピード3はかなり速いが、スピード2でクリアできれば同じようにクリアできるステージも多い。一部ものすごくボールが速くなるステージではスピード2よりも失敗する可能性が低い手順を考える必要もある。あとは適当に分岐ボタンをたくさん押して、運まかせになる。
■BGM
マップを選択すると、そのステージごとに決まっているオープニング音楽が流れる。このステージ音楽は8種類もある。しかし、すぐにフェードアウトして音楽が終わってしまう。ゲーム中はどのステージも同じBGMが流れる。
ゲームのタイトル画面でセレクトボタンを押し続けるとサウンドテストモードになる。ここでその8種類の音楽を聴くことができる。8種類の音楽はそれぞれ曲のタイトルも付いていて、ふつうにゲームをしているときには聴けないところまで聴ける。
けっこういい曲が多いので、もったいない気分になるが、このサウンドテストモードはエンディングのかわりとして、または詰まったときの気分転換として使える。
■ゲームのポイント
●スロットに入る分岐
スロットのすぐ近くに分岐があることが多い。その分岐をスロットに入るような方向にすると、その方向から来たらボールが入っていく。
通常はスロットに入らないようにしておき、スロットと同じ色のボールが来たら分岐を切り替えて入れるのが、このゲームの基本になる。
一度に多くのスロットとボールを見ると困難なので、1つ1つボールや分岐やレールを見て、スロットに入れていく。
●ボールの流れ
適当に分岐を操作したりしながら、このステージではボールがどのように流れることが多いかをじっくり眺める。ボールの流れをつかむと、だんだんどのようにボールをスロットに入れるかが浮かんでくる。
マップ0では、時計回りにボールが流れることが多い。
●ボールの反射
しかし、マップ0では時計回りに外周を回っていると、分岐を操作してもスロットに入れることができない。
ボールが流れる方向を変えなければならないが、すべてのボールが外周を同じ方向に流れているとボール同士が当たることがない。
そこで、マップ0では、ボールの1つをいったん中のバンパーのところまで持っていって、反時計回りの方向になったらまた外周に持っていく、ということをする。そうするとボール同士がぶつかり、ボールの流れる方向が変わる。
●チャンスを気長に待つ
ぶつかってボールの流れる方向が変わったが、今度は分岐を操作して同じ色のスロットに入れなければならない。
逆の方向に流れるボールが同じ色のスロットに入る分岐のところに流れるのを待って、うまく流れてきたらすかさず分岐を操作してボールを入れる。
スロットに入れるチャンスと時間は、少ないことが多い。その少ない時間のチャンスに分岐を操作して入れる。
分岐の操作はけっこうあいまいでもそのうちにチャンスがやってくる。そして、分岐を適当に操作していると、そのステージの分岐を操作するポイントが少しずつわかってくる。
けっこううまくいかないことが多いが、失敗したらまた同じようにチャンスを待って入れていく。何度もやり直しながらチャンスを気長に待つゲームになっている。
●片方の色のスロットを開放
分岐を操作すると違う色のボールがスロットに入ってしまうことも多い。そうした場合はスロットを開放しなければならない。
スロットは色ごとに開放できるので、最初に一方の色をすべて揃えると楽なステージが多い。一方の色をすべて揃えると、揃った色のボールをそのままにしてもう一方のスロットを開放できる。
ただし、操作ミスにかなり注意。左は黄色の開放、右は青の開放で、間違うとそこまでの苦労が水の泡になってしまう。
さらにポーズしたい気分になって間違ってスタートを押してしまうと全部開放されてしまうのでこれもすごく注意。同じようにセレクトを押すと最初からになってしまう。
●白いボールがスロットに入ったら
白いボールが片方の色のスロットだけに入っていて、もう片方の色のスロットには別の色のボールが入っていない場合、開放せずにそのままもう片方の色のスロットにボールを入れて揃えていくことができる。
そして、もう片方の色のスロットにボールがすべて入ったら白いボールが入ったほうの色のスロットを開放する。
この方法は白いボールが邪魔なときに、意図的にスロットに納めておくといったことにも使える。
●交差点でボールを跳ね返らせて戻す
タイミングが合えば、ボールがレールの交差点でぶつかり、そこで戻っていく。これが必要になるステージも時々ある。
完璧に計算して操作するのはかなり困難なことが多い。そこで、何度も適当に分岐を操作してうまくぶつかるのをじっくり待つ。うまくぶつかって戻ってきた隙に分岐を操作してスロットに入れる。これも難しいが、またチャンスを待ち、気長に何度もチャレンジできる。
●別のボールが必要なスロットから入れる
このように、ボールを入れるのに別のボールが必要なスロットも多い。そのうえで白いボールがないステージも多い。
そういったステージでは、1つのボールで入るスロットは最後に残さなければならない。
●やりなおし
最初の状態から大きくボールが乱れてしまうとクリアが困難、場合によってはほぼ不可能または不可能、というステージも時々ある。そういったときはセレクトを押してやり直す。
詰む状態には、以下のような場合もある。
・ゲートがあるステージで、すべてのボールが遅くなり、ゲートを越えることができない。逆にすべてのボールが速くてゲートで跳ね返ることができない。
・スタートしてボールが流れていくが、そのボールが別の道に行く前までに反射して戻さなければもうそのレールに入れなくなる。
●隣のレールのボールを跳ね返らせる
方向を変えなければスロットに入らないが、そのレールには方向を変えるものがない・・。ということもある。そういったステージでは、Uの字にカーブしているレールが隣にあり、そのカーブの頂点あたりでボールがぶつかるようになっている。そこでボールを反射できる。
なかなかタイミングが難しいが、マップ19のようにそれを確実に成功し続けなければならないステージもある。うまく行くかどうかは運次第と考えて気長にチャレンジする。
■のんびり
全体的にボールを眺めながらひとつひとつ気長に待って入れていくことが多く、のんびり気長に気楽に取り組めるパズルになっている*